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就職ノウハウ

数字で読み解く、法科大学院修了生の就職活動スケジュール

Q.応募してから内定まで、どのようなスケジュールで進むのでしょうか?

A.

就職活動においては、応募書類を提出してから、[書類選考→一次面接→筆記試験→最終面接→内定通知→内定受諾→入社]と、入社までに様々な段階を経る必要があります。

就職活動中の法科大学院修了生としては、「応募した企業の選考がいつ終わるのか/内定を獲得出来たとして、いつ頃の入社になるのか」は、大きな関心事だと思います。

本記事では、これらの選考がどのようなスケジュールで進んで行くのか、出来るだけ具体的な数字を示しながら解説して行きます。

 

書類選考

ほぼ例外なく、どの企業においても最初の選考は『書類選考』になります。選考期間は、企業によりかなりマチマチですが、およそ「3日~45日」ほどになります。

(スピード感のあるベンチャー企業、選考を急いでいる企業などは、応募から数時間後に結果が出るケースもあります。)

 

書類を応募したにも関わらず、一向に選考結果が出ないと、誰しも不安になってしまいますが、選考結果が⻑く保留されている場合は、以下の可能性が高いですので、ある程度の割り切りが必要です。

 

(1) 他に有⼒な応募者がいて、後回しにされている

(2) 書類が評価されず放置されている

(3) 単に担当者が忙しく選考を進められていない

 

ちなみに、書類選考の通過率ですが、各人のご経歴・年齢・スキル、応募先企業の課すハードルに大きく左右されますが、「平均的な年齢(28~29歳)・平均的な学歴(大学・法科大学院共にいわゆるMARCHクラス)の職歴のない法科大学院修了生」が平均的なハードルの求人に応募した際の書類通過率は、だいたい50%ほどになります。

 

 

一次面接

■面接日程の調整

書類選考に無事に通過した後は、大多数の企業で『一次面接』が課されます。そのために、面接日程の調整が必要になりますが、

 

・企業側から具体的な日時が指定されて、その日程での面接の可否を問われるパターン

・面接に都合のよい日程を提示して欲しいと求められるパターン

 

のいずれかの連絡が企業側から来ることになります。こうした連絡に対しては、一営業日以内に何かしらのリアクションを返すこと(すぐに最終回答が難しい場合は、その理由と共に「●月●日までに最終回答します」といった内容でもOK)が一種のビジネスマナーになります。

また、こちらから候補日程を提示するパターンのときに、最短の候補⽇が1週間以上先の⽇程となる場合には、「志望度が低い」と企業側に⾒られてしまうおそれがありますので、直近で⾯接訪問が難しい理由を知らせる必要があります。さらに、ピンポイントの⽇程であれば比較的近い⽇程で⾯接訪問が可能であれば、 ピンポイントでも構いませんので、そちらの⽇程も併せて提⽰した方が心証がよいと思います。

 

こちらから候補日程を提示するパターンのときには、日程提示後に改めて、企業側から具体的な日程の指定が行われます。こうした企業側からの連絡は、早ければこちらが日程提示したその日に、担当者の多忙・社内調整に時間がかかる等の事情がある場合には2週間後くらいに連絡が来る可能性があります。

 

多くの法科大学院修了生が考えているよりもずっと、会社内の意思決定には時間がかかるケースがありますので、企業側からの連絡が遅くなっていても、それほど心配される必要はないと思います。

 

■一次面接選考

面接日程が確定しましたら、確定した日程で面接選考が行われます。所要時間は、とても短いところで15分、だいたいは30~60分といったところです。

選考結果が出るまでの期間は、即日~2週間ほどといったところになります。また、一次面接の通過率は、「平均的な年齢(28~29歳)・平均的な学歴(大学・法科大学院共にいわゆるMARCHクラス)・平均的なコミュニケーション能力の職歴のない法科大学院修了生」が平均的なハードルの求人に応募した場合で約30%といったところです。

 

 

筆記試験(適性検査等)

企業の選考においては、能力検査・性格検査・法律力検査・法務実務力検査などが課されますが、受検のタイミングとしては、以下の4つに大別されます。

 

・一次又は二次面接の当日に面接と併せて試験を受験するパターン

・いずれかの面接までにWEBで受検を済ませるパターン

・書類選考と総合して評価するために書類応募後すぐにWEBで受検を行うパターン

・面接とは別日に指定の場所を訪問して受検するパターン

 

所要時間は、簡単な性格診断で15分ほど、通常は30分~1時間ほどが多いと思います。選考結果は、書類評価や面接評価と合算した評価を元に下されることが多いですが、筆記試験単体で選考結果が出るケースでは、およそ1週間ほどで選考結果が出るイメージです。

 

 

最終面接

■面接日程の調整

一次面接や筆記試験を通過したあかつきには、『二次面接』が設定されます。70%ほどの企業で、二次面接が最終面接という扱いになりますが、残り30%のほどの企業では、その後に三次面接→四次面接(30%の企業の大多数は、三次面接が最終です)と続くことになります。

 

最終面接の日程調整方法は、一次面接のときと同様になりますが、面接官が超多忙な社長又は役員であるケースが多いため、日程調整の融通が利きにくいのが特徴です。そのため、こちら側から提示する日程の幅が狭い又は先方が提示した日程を断る等した場合には、最終面接の設定がうまく行かず、かなり先の日程での面接設定になるか、最悪の場合、面接日程の調整がつく他の応募者を優先されて、そのまま最終面接を受けないままに選考終了となるケースもあります。

そのため、最終面接の日程調整の場面では、多少無理をしてでも、「先方の指定した日程に訪問できるようスケジュール調整を行う」、「こちらから日程を提示する場合には出来る限り幅広い日程を提示する」といった調整方法を採ることをお薦めしています。

 

■最終面接選考

最終面接の所要時間は、15分~30分と短めのところが多い印象です。面接官が超多忙なこと、一次面接の面接官の判断を大枠で尊重しつつ人物面を確認するスタンスの面接官が多いことなどが理由として挙げられます。

 

最終面接の選考結果は早ければ即日、目安としては「3日~1週間ほど」で出るところが多いかと思います。

 

ちなみに、最終面接の選考通過率は、例により、平均的な年齢(28~29歳)・平均的な学歴(大学・法科大学院共にいわゆるMARCHクラス)・平均的なコミュニケーション能力の職歴のない法科大学院修了生」が平均的なハードルの求人に応募した場合で、約50%といったところです。

 

 

内定通知と内定受諾

最終面接を通過すると企業側から内定通知書(労働条件通知書)が出されます。そこから、内定を受諾するか否かを検討し、企業側に最終回答を行うという流れになります。

 

内定受諾期限は、新卒枠で採用された場合には数ヶ月と余裕がありますが、中途採用枠で採用された場合には平均で「約7日間」、採用を急いでいる・他の候補者を保留して待たせている等の企業側の状況によっては、「2日間」ほどで決断を迫られる場合があります。一応、内定受諾期限の後ろ倒しを打診することは可能ですが、企業側からよほど高い評価を受けている場合を除き、後ろ倒しが認められないことの方が多い印象です。

 

そうなって来ると、気になるのが応募中の他社の選考状況になりますが、この内定受諾期限の縛りがあるがゆえに、他の企業の選考結果を⾒ることなく、内定受諾の有無の回答を迫られるケースが少なくありません。複数の内定を獲得して比較・吟味が出来る新卒枠との大きな違いが、この点になります。

 

もっとも、気になっている企業の選考が最終局⾯に近いところま で進んでいる場合には、他社の内定受諾期限が迫っている旨を話して、⾯接⽇程の前倒しや選考結果の早期通知を打診することは可能ですので、そうしたやり方もあるということは、頭の片隅に置いておいてよいと思います(人材紹介会社を経由しての応募の場合には、人材紹介会社側がこうした交渉を行います)。

 

 

入社

内定を受諾しましたら、各種入社手続き書類を準備した後、いよいよ「入社」ということになります。

入社日については、新卒枠での採用の場合には原則4月1日になります。一方、中途採用枠での採用の場合には企業側と相談の上、柔軟に決められることが多いですが、中途採用枠での採用の場合、「出来るだけ早く来て欲しい」と考える企業が多いですので、だいたい内定を受諾してから2週間~1ヶ月(引越しを伴う場合で1ヶ月半)ほどでの入社となるケースが多いと思います。

 

 

いかがでしたか。企業側の変数が多く、なかなかスケジュールの見通しが立てづらいことが多いですが、就職活動のスケジュール感を掴む上で、ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

 

 

この記事を読まれた方は、ぜひ下記の記事も読んでみてください。

『法科大学院修了生の就職活動ロードマップ』

『複数企業間での面接日程の調整』

 

 

 

 

 

【筆者プロフィール】
齊藤 源久

法科大学院修了後、大型WEBメディアを運営するIT企業にて法務責任者、事業統括マネージャーを担当した後、行政書士事務所を開設。ビジネス法務顧問として、数十社のベンチャー企業の契約法務や新規事業周りの法務相談を担う。

2014年より、株式会社More-Selectionsの専務取締役に就任。前職での採用責任者の経験・長年の法務経験・司法試験受験経験などを生かし、法科大学院修了生の就職エージェント業務、企業の法務部に派遣する法科大学院修了生向けの法務実務研修の開発・実施などを担当している。

 

 

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