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就職ノウハウ

法科大学院修了生が就職確率を上げるには?

Q.【ブログ記事】就職の確率を上げる4つの方法

A.

就職活動を行う法科大学院修了生から、しばしば、「“就職活動を頑張ろう”にも、何を頑張ればいいのかわからない」という相談を受けます。元来、法科大学院修了生の方には、頑張り屋の方が多いですが、採用スケジュールや採用基準など、あまりにも全てが未知過ぎて、何を頑張ればよいかが見えないのが理由なのだと思います。本記事では、法科大学院修了生が就職活動を行うにあたり、何を頑張ればいいのか、すなわち、何をすれば就職の確率が上がるのかを解説して行きます。

 

①正しい就職活動の方法を知る

当たり前の話ですが、就職の確率を上げるには、正しい方法で就職活動を行う必要があります。

しかし、世の中に出回っているのは、およそ、以下の二つのノウハウしかありません。

  • 年齢が若い学部新卒の学生のための就職ノウハウ
  • 職歴豊富な転職者のための就職ノウハウ

 

年齢が気持ち高めで職歴のない法科大学院修了生のための就職ノウハウは、ほとんど出回っていないのが現状です。そのため、日頃、当社の登録者の面談を行っておりますと、「職歴豊富な転職者のための就職ノウハウ」をもとに就職活動をされている方が非常に多い印象を受けます。

その結果、経験者と同じ土俵での戦いに巻き込まれ、「経験不足」を理由に落選を繰り返すという事例が多く報告されております。

当社には、まさに、法科大学院修了生のための就職ノウハウが蓄積されておりますので、このブログもそうですが、出来れば、当社主催の就職セミナーを通じて、「正しい就職活動の方法」に触れてみてください。

②早く応募する

就職活動は確率論ですので、たくさん応募したら、その分だけ、内定を獲得出来る確率は高くなります。

もっとも、応募するためには、応募出来る求人が必要ですが、こればっかりは、縁とタイミングの問題になりますので、この点でご自身で出来ることは多くはありません。

ただ、「早く応募する」ことは本人の努力で出来ます。基本的に、企業は、先に届いた書類から選考を行います。多数の応募がある場合には、ときに、最初に届いた数通から選考を行い、後から届いたものは、最初に選考したグループの選考に決着が付くまで保留するというケースも少なくありません。

早く応募することは、それだけ、選考を行ってもらう確率を高めることに繋がりますので、完璧な書類を作ることにこだわり過ぎるよりも、早いタイミングで応募することを重視した方が、「選考してもらえる企業数」が増える分、就職の確率を高めることに繋がると思います。

また、早く応募するためには、応募書類の作成スピードが必要になりますので、早く応募することを意識することで、書類作成が間に合わずに応募が出来なかったという事態を回避することも出来るかと思います。

③「出来る」印象を与える

法科大学院修了生の選考では、「出来そうか」、「成長しそうか」。この二つの観点から見られることになります。では、まず、企業はどんな要素を見て、法科大学院修了生に対して、「出来そう」という印象を持つのでしょうか?

多くの方が誤解されておりますが、「私は出来る人間です」と応募書類に書いたり、面接時に言葉で伝えたところで、「出来そう」という印象には繋がらないということです。

企業は、企業外で行われた経験をあまり評価しない姿勢ですので、企業外で行われた経験を根拠に、「出来ます」とアピールして来る応募者を、逆に、傲慢で世間知らずな応募者と評価する向きがあります。

企業が法科大学院修了生に対し、「出来る」人間と評価する要素は、基本的には、以下です。

(1)学歴

(2)英語力≒TOEICの点数

(3)文章力

(4)話し方(受け答えのレスポンス)

 

学歴を今から変えることは出来ませんので、これから出来ることは、

・TOEICの点数を上げる努力

・読みやすく論理的な文章を書く練習

・学生臭さを消しながら、レスポンス良く、受け答えを行う練習

 

この3つです。最後の受け答えに関しては、企業で働く人と話す中でしか養われない要素ですので、やはり、バイトでもインターンでもいいので、企業の中で働いてみるのが一番効果的だと思います。

④「成長しそう」な印象を与える

先ほど、企業は、法科大学院修了生を選考する際、「出来そうな人」か、「成長しそうな人」かという観点で見て来ると述べました。

つまり、「成長しそう」な印象を与えるための努力を行うこともまた、就職の確率を高めることに繋がるということになります。

では、企業はどんな要素を見て、法科大学院修了生に対して、「成長しそう」という印象を持つのでしょうか?基本的には、以下になります。

(1)成長意欲が強い
自分のやりたい事の軸がハッキリしていて、それを実現するための努力を現に始めていること。

(2)成長意欲を継続的に燃やせる
どんなに能力が高く、現時点で成長意欲が高くても、それが継続できなければ、企業にとっては意味がありません。
そして、成長意欲を継続的に燃やせるのは、ズバリ、会社への志望度の高い人材です。

(3)周囲に好かれる
未経験から成長するためには、周囲の人に可愛がられ、たくさん教えてもらわなければなりません。そのためには、思わず周囲が助けたくなるような、人物面が良い素直な人間でなくてはなりません。

 

そうなると、法科大学院修了生が出来るのは、

・応募書類や面接の中で、自分がやりたい事の軸を示し、そのために現に行っている努力を伝えること

・志望動機や面接の中で、志望度の高さを上手に伝えること

・応募書類で自分の人物面の良さをアピールし、面接の中で採用担当者に素直な印象を与えること

 

これら3点になります。



いかがでしたか?今回の記事を参考に、自分の何をアピールし、日々の生活で何を意識すれば良いのかを整理してみて下さい!やることがいっぱいで大変ですが、正しい方法で行った努力は絶対に裏切らないと思います。

 

 

この記事を読まれた方は、ぜひ下記の記事も読んでみてください。

『法科大学院修了生が面接に向けて行うべき準備』

『法科大学院修了生の就職難易度と就職対策』

 

 

 

【筆者プロフィール】
齊藤 源久

法科大学院修了後、大型WEBメディアを運営するIT企業にて法務責任者、事業統括マネージャーを担当した後、行政書士事務所を開設。ビジネス法務顧問として、数十社のベンチャー企業の契約法務や新規事業周りの法務相談を担う。

2014年より、株式会社More-Selectionsの専務取締役に就任。前職での採用責任者の経験・長年の法務経験・司法試験受験経験などを生かし、法科大学院修了生の就職エージェント業務、企業の法務部に派遣する法科大学院修了生向けの法務実務研修の開発・実施などを担当している。

 

 

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