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就職ノウハウ

法科大学院修了生のための面接前の緊張対策

Q.【ブログ記事】面接で緊張しないために出来ること

A.

弊社には毎日のように、企業からの法科大学院修了生の選考結果の通知がありますが、面接落選理由で多いのが、

面接を通じて過度な緊張が見られ、社会性に疑問がある」というものです。

 

  • ・就職活動の経験がなく、面接の場数を踏んでいないこと
  • ・面接に向けた準備の仕方がわからず準備が十分でないこと
  • ・面接=正解を問われる口述試験と混同していること

 

などが一因として考えられますが、たしかに、就職活動を行う法科大学院修了生と同年代の30歳前後のビジネスパーソンが企業との打ち合わせでしどろもどろになるということはあまり想定出来ませんので、そことの比較で、過度な緊張を見せただけで社会性を疑われ、落選とされる可能性が高そうです。

 

ところで、先日、「人前で話すこと」と「緊張」との関連で興味深い記事を見かけました。

 

スピーチで緊張しないメンタルに自分を変える法
(出典:DIAMOND online)

 

日本の特殊部隊の生みの親と言われ、元陸上自衛官で武道家の荒谷卓氏の著書『自分を強くする動じない力』を元にした記事のようですが、「動じない強い自分」がどうすれば作れるかを解説しています。

 

様々な切り口からスピーチ時の緊張対策を語っておりますが、要約しますと、

➊どうすれば成功なのか「最終目的地」を把握し、それを忘れないこと、➋最終目的地にたどり着くまで何があってもギブアップしない覚悟を持つこと、この2点が最も重要とのことです。

 

 

(1)どうすれば成功なのか「最終目的地」を把握し、それを忘れないこと

結婚式の挨拶であれば、最終目的地は「うまく話すこと」ではなく「新郎新婦に喜んでもらうこと」、企画のプレゼンであれば、最終目的地は「うまく話すこと」ではなく「企画を応援したい気持ちになってもらうこと」というように、うまく話せなくても、新郎新婦に喜んでもらえたり、企画を応援したい気持ちにさせられれば成功ということになります。

 

面接も同様です。「うまく話すこと」や「投げかけられた質問に正解を答えること」は最終目的地ではなく、「一緒に働きたいと思ってもらうこと」が最終目的地になりますので、それを忘れないことが第一に重要となります。

(うまく話せなくても、正解を答えられなくても、面接官に気に入られたらそれで選考が通るのが就職活動です。)

 

まずは、「未経験だけど一緒に働きたいと思ってもらえる人材はどんな人材か?」を考え、そのような印象を面接官に抱いてもらうために、どんな態度でどんな話を披露すればよいかを練り、そのための準備をし、最終目的地を忘れずに面接に臨む。これを徹底するだけで、面接評価の基準が自分の内に生まれ、その分、外からの評価を意識する比重が軽くなるため、緊張からいくぶん解放されると思います。

 

(2)最終目的地にたどり着くまで何があってもギブアップしない覚悟を持つこと

面接で一生懸命話しているのに面接官が全く興味を示さない、面接官からの質問に失言してしまった、用意していた自己紹介を度忘れしてしまった、このような経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。そこで、「もうダメだ」、「自分は低い評価を受けている」といった意識に囚われてしまうと、プレッシャーに飲まれ、弱気からしどろもどろになりがちですが、今がどんな評価であっても、何があってもギブアップしない、最終目的地(一緒に働きたいと思ってもらうこと)を最後まで目指し続けるという強い覚悟があれば、少なくとも面接が終わるまでは、振り返りを行わず、ファイティングポーズをとり続けることになりますので、その分、面接中の緊張からも解放されると思います。

面接前に、その覚悟をいかに作れるかが、面接の成否を左右しそうです。

 

 

以上、“スピーチで緊張しないメンタルに自分を変える法(出典:DIAMOND online)”を題材に、面接の緊張対策について考察してみました。面接であがってしまう方はご参考にしていただけましたら幸いです。

 

 

 

 

【筆者プロフィール】
齊藤 源久

法科大学院修了後、大型WEBメディアを運営するIT企業にて法務責任者、事業統括マネージャーを担当した後、行政書士事務所を開設。ビジネス法務顧問として、数十社のベンチャー企業の契約法務や新規事業周りの法務相談を担う。

2014年より、株式会社More-Selectionsの専務取締役に就任。前職での採用責任者の経験・長年の法務経験・司法試験受験経験などを生かし、法科大学院修了生の就職エージェント業務、企業の法務部に派遣する法科大学院修了生向けの法務実務研修の開発・実施などを担当している。

 

 

 

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