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就職ノウハウ

就職活動におけるWEB面接の注意点

Q.WEB面接を受ける際の注意点を教えてください。

A.

新型コロナウイルスの感染拡大が見られる昨今、就職面接において、対面を伴わない「WEB面接」という面接手法を採る企業が増えて来ています。一方で、法科大学院修了生の中には、そうしたITツールを用いた面接手法に不安を抱く方が少なくないと思います。本記事では、そのWEB面接について対策等をまとめてみました。

 

 

WEB面接とは

そもそも、WEB面接とはなんでしょうか。ざっくりと言うと、「面接官と候補者とが、ビデオ通話が出来るITツールを用いて面接を行う面接手法」をいいます。最近では、無料ビデオ通話サービスの先駆けである“Skype”やクラウドを用いたオンラインミーティングに特化した“Zoom”というアプリケーションを用いるやり方が主流になりつつあります。

 

 

各アプリケーションの導入方法と使用方法

(1)Skype

公式サイトよりアプリをダウンロードします。

 

②アカウント登録をします。手順は以下になります。

・メールアドレスまたは電話番号を設定

・パスワードの設定

・確認コードの入力(パスワード設定後に確認コードが送られてきます)

・ロボットによる操作でないことの確認

・プロフィール画像の設定

・マイクの音声入力確認

・カメラの映像確認

 

③Skype IDを確認する。

【参考サイト】

オンライン英会話 マイチューター/SkypeID(スカイプ名)の確認方法

 

④Skype IDの企業側への伝達

 

⑤面接開始時間になると、主に企業側からコンタクトがあり、応答して面接が始まります。

※念のため、どちら側からコンタクトを行うか、確認しておくのがベターです。もっとも、ご自身のSkype IDだけを伝達済で、先方のSkype IDを教えてもらっていない場合には、コンタクトを待つという選択で問題ありません。

 

ここまでの準備の所要時間としては、3~5分といったところですが、当日慌てるといけませんので、少なくとも前日には、いつでもSkypeで面接が出来る体制を整えておくのが望ましいです。

 

(2)Zoom

①アプリのダウンロード
事前に以下よりアプリをダウンロードしてください。スマホでの面接を希望される方は、スマホ版を、PC(カメラ付のものに限る)での面接を希望される方は、一番上の「ミーティング用Zoomクライアント」をダウンロードしてください。
https://zoom.us/download#client_4meeting

【参考記事】
「【Zoom】PC・スマホへのインストール方法を紹介」

 

 

②企業側から、ミーティング用URLとパスワード(任意)が送られて来ます。

 

③IDの入力
面接開始時間になりましたら、ミーティング用URLにアクセスし、パスワードとして指定された文字列を入力の上、オンライン会議にご参加ください。

 

アプリケーションの準備に要する時間は2~3分ほどになると思います。

 

 

WEB面接の注意点

(1)服装・身だしなみ

特に指定がない限りは、完全なるスーツで臨んでください。たまに、上着だけスーツ、下は普段着という方がおられますが、何かの拍子に映り込むおそれがありますので、油断せず、上下スーツで揃えてください。

また、通常の面接よりも、顔がアップで見られますので、男性であれば髭の剃り残しに気を付ける、女性であれば最低限のメイクを行う等、こちらも油断なく、身だしなみに注意してください。

 

(2)場所

「通信の安定した静かな場所」で面接に臨んでください。

通信が途切れがちですと、音声が悪くなり、相互にコミュニケーションが取りづらくなりますし、面接官も単純にイライラすると思います。

また、WEB面接では、思いの外、外の音が拾われてしまいますので、生活音・子供の声・ペットの鳴き声などが干渉しない、静寂な場所を確保した方がよいと思います。

さらに、法科大学院修了生の多くが志望する法務部門では、繊細な情報を扱うことも少なくないため、秘密情報の管理への高い意識があるかどうかも、一つの評価基準となる可能性があります。たまに場所を確保できずに、喫茶店やファミリーレストラン、ネットカフェなどでWEB面接に臨む方がいますが、そうした秘密情報の管理という観点からも望ましくありません。

都内近郊であれば、下記のような格安のレンタルスペースサービスもありますので、よろしければご活用ください。

WIFIも完備されており、良質な通信環境という面でもお薦めです。

【参考サイト】

格安貸会議室・レンタルスペース Spacee

 

最後に、見逃されがちなのが、「背景」です。面接の場にそぐわない生活感(洗濯物、趣味のポスター、部屋の乱雑さ)を感じさせないよう、できれば背景が壁のみとなるよう場所の選定・カメラの向きの設定などを行ってください。

 

(3)機材

SkypeもZoomもスマホでの使用が可能ですが、できればパソコンの使用をお薦めしています。

相手の表情もよく見えない小さな画面越しでの面接は、空気感がいっそう掴めず、それゆえにぎこちないコミュニケーションが生まれてしまうおそれがあるためです。また、スマホの場合、途中で電話がかかって来たときに、面接が中断されてしまうおそれがありますので、そうした面でもパソコンが安心だと思います。

もし、どうしても、スマホしか用意できないという場合には、必ず、スマホを固定するホルダーを用いてください。手持ちの場合には、想像している以上に画面が揺れ、面接官に不快感を与えてしまうことが懸念されます。

ちなみに、音声については、ヘッドフォンでもイヤホンでもいずれでも結構です。

 

(4)面接時の注意点

①Skypeの場合は特にプロフィール画像にご注意

私用でも頻繁に使われるSkypeの場合、プロフィールを好きなアニメキャラやアイドル等に設定している方が一定数います。普段使いには問題ないですが、WEB面接で表示させる上では不適切と判断されるおそれがありますので、面接前にプロフィール画像が適切かを確認しておいてください。

 

②カメラ目線を心がける

WEB面接では、ついつい画面に目を向けがちですが、そうなると面接の間中、目線が合わない形になってしまいます。通常の面接で面接官と目を合わせるときと同じくらいの頻度で、カメラ部分に目を向けるようにしてください。

また、パソコンやスマホの置き位置によっては、上から見下ろすような視線になりがちです。思いがけず、「偉そう」という心証を形成してしまうと損ですので、出来れば、カメラ部分が目線と同じ位置に来るよう高さを調整(積み重ねた雑誌の上にパソコンを置く等)するとよいと思います。

 

③面接に集中できるパソコン環境を

面接時には、SkypeやZoomといったWEB面接に使用するアプリケーション以外のソフト・ウィンドウをすべて閉じておきましょう。また、SNSその他の通知のポップアップ音も鳴らないように設定しておく必要があります。面接中にピコンピコン鳴ると、気まずいですし、面接官もいい気分はしないと思います。

また、タイピングの音も大きく拾ってしまいますので、面接中は、面接メモなどの作成は行わない方がよいと思います。

 

④WEB面接が出来るパソコン環境かを事前確認する

いざ、WEB面接に臨んでみたものの、

・実はカメラが搭載されていなかった

・マイクが壊れていて音が拾えなかった

・回線速度が遅すぎて、WEB面接の使用に耐えなかった

といったアクシデントが発生した事例が報告されています。

少なくとも、WEB面接の前日までに、カメラの有無、マイクの精度、回線速度の過不足を確認するようにしてください。

 

⑤ハキハキと話す、聞き取れないときは丁寧にその旨を伝える

ときに、WEB面接の音声は、非常に聞き取りづらいケースがあります。そのため、対面での面接のとき以上にハキハキと話す意識が大切になります。

また、逆に、面接官の声も聞きづらい可能性がありますので、その時には丁寧に、

「すいません、少し回線が途切れてしまったようで。~のあたりから、もう一度お願いしてもよろしいでしょうか。」

「すいません、~のお話までは聞こえていたのですが、途中で回線が乱れてしまったようでして。

もう一度お願いしてもよろしいでしょうか。」

といった形で、聞こえていなかった旨と、どこからもう一度話して欲しいのかを面接官に伝えるようにしてください。

正直、多少気まずくはありますが、よく聞こえていない状況で、ヤマ勘で回答してしまうと、トンチンカンな回答になってしまうおそれがあるため、それは絶対に避けるべきです。

 

以上、本日は、WEB面接時の注意点について解説して来ました。多くの方にとって、不慣れな面接手法ではありますが、きちんと準備さえできれば、移動を伴わずリラックスした空間で面接ができるため、通常の面接よりも負担感は小さなものになると思います。ぜひ、本記事を参考に、いつでもWEB面接ができる環境・心構えを整えてみてください。

 

 

この記事を読まれた方は、ぜひ下記の記事も読んでみてください。

『法科大学院修了生の面接失敗15パターン』

『法科大学院修了生の面接で聞かれる質問』

 

 

 

【筆者プロフィール】
齊藤 源久

法科大学院修了後、大型WEBメディアを運営するIT企業にて法務責任者、事業統括マネージャーを担当した後、行政書士事務所を開設。ビジネス法務顧問として、数十社のベンチャー企業の契約法務や新規事業周りの法務相談を担う。

2014年より、株式会社More-Selectionsの専務取締役に就任。前職での採用責任者の経験・長年の法務経験・司法試験受験経験などを生かし、法科大学院修了生の就職エージェント業務、企業の法務部に派遣する法科大学院修了生向けの法務実務研修の開発・実施などを担当している。

 

 

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